ぼくは、真夜中の11時55分に自宅で自然分娩で生まれました。助産師さんには夕方からずっと付きっきりだったそうです。みなさまにはご迷惑をおかけしました。
ぼくのきょうだいは、みんな自宅で、しかも同じ助産師さんに来ていただきました。末の妹のときは予定がつまっていたらしく、若い助産師さんに来てもらいましたが、妹が生まれたのは明け方近くになってしまい、いつもの助産師さんが駆けつけてくれていたそうです。そんな人騒がせな妹も、いまは緊急医療の専門の看護師をしています。
昔もいまも、医療現場はたいへんですね。
子宮物理の基礎・・・胎児は水圧でつぶれない
☆地球物理:地球に関するさまざまな物理を研究する学問。略すと「地物」です。
よくある誤解
水圧は、子宮を横向きに広げてくれる
お風呂はなるべく長く入った方が良いので、YouTubeなどを聞ける体制を整えておくと良いです。
斎藤一人さんの色白むっちりTバック星のお話のYouTubeを、べつのページでひらきます。
時間があればやった方が良い「逆子ちゃん体操」
お風呂に入ると、胎児は生まれる前の準備運動ができる
さて、ぴなちゃんが逆子ちゃんに飽きて35週でひっくり返るお話のつづきです。
第3章:逆子ちゃんは、体力をたくわえたかった
(1)帝王切開へのカウントダウン
27週目に「逆子」が発覚。
妻はその日から、時間さえあれば逆子体操をやっていました。
何週目? できごと
27週+3日 妊婦検診5回目 逆子が判明。逆子体操を習う。
29週+2日 妊婦検診6回目 やっぱり逆子
31週+3日 妊婦検診7回目 「帝王切開を視野に」といわれる
33週+2日 妊婦検診8回目 帝王切開の日程を宣告される
逆子体操の努力もむなしく、検診のたびに、逆子の診断でした。
1月18日(33週+2日)の検診の際、帝王切開の日程が宣告されます。
それを聴いた妻が泣き崩れるのを見て、力になれないだろうかと思いました。
検索してみると「水中でんぐり返し」という、ヤフー知恵袋の記事を見ました。
そこで、プールに連れて行ったのですが、妻はカナヅチ。
そんなわけで、前の記事にあるような、ゆるめの動作を続けました。
全部で4回通ったのですが、成果としては、赤ちゃんがよく動くようになったことだけでした。
何週目? できごと
33週+4日 初めてのプール ほぼ歩くだけで2時間過ごす
33週+6日 プール通い うつ伏せができるようになる
34週+2日 転院希望先でことわられる(37週と言ってしまった)
34週+4日 プール通い 水中よこまわり法を発見
35週+0日 プール通い トリプルアクセルを開始
34週のときに、自然分娩のできる病院を探して、あちこち放浪しました。
(2)ぴなちゃんは、帝王切開を決める日の朝、逆子ちゃんをやめた
「35週+2日」運命の日。
朝、妻がさわやかな顔をしていました。「直ったみたい」というのです。
そのことを主治医に告げると、どれどれ、と言って、超音波映像のプローブを、下腹に当ててみました。
これまでは、そこに脚が見えたのですが、今回は、丸いものが見えました。
丸いものというのは、頭でした。逆子は直っていました。
ぴなちゃんは最終期限の日の朝に、逆子をやめた
前々日まで粘ってプールに行って、検査前日の夜中に、赤ちゃんがするっと、動いたのです。
先生も助産師さんたちも、みんな喜んでくれました。
何週目? できごと
35週+2日 妊婦検診9回目 逆子、直ってますと告げられる
36週+2日 妊婦検診10回目
37週+2日 妊婦検診11回目(帝王切開であればこの日に入院予定)
38週+2日 妊婦検診12回目
39週+2日 妊婦検診13回目
40週+2日 妊婦検診14回目 予定日を過ぎちゃいました
40週+6日 NSTのみ まだ陣痛もありません
41週+2日 入院・誕生 朝8時45分入院・夕方6時56分生まれる
ところで、逆子というのは、たいていは自然に直るのだそうです。
僕らの場合、プールには行ったことで、赤ちゃんが体力をつけて、自分でもどった。
そんな気がします。
赤ちゃんが、寝返りをうつ体力をつけられるかどうか。
そこがポイントだと思います。
35週で、推定3083gの赤ちゃんが、ふつうに寝返りをうった。
きっと、逆子ちゃんでいることは、居心地が悪かったんです。
(3)無事に生まれました
逆子ちゃんだった娘が、無事に自然分娩で生まれました。
3784グラムでした。いちおう、へその緒とそれを留めるクリップも含めた重さです。
昨日の朝、入院をして、陣痛を早める薬を一時間おきに4回飲んだところで破水があり、僕は職場から呼び戻されました。
すぐに陣痛室というところに移され、夕方の6時くらいに分娩室に移ったときには、もう頭が見えていたそうです。
長い時間がかかるものと教えられていましたが、分娩室にいたのはほんの30分ほどで、するっと出てきてくれました。
(4)ぜんぜん要らなかった、妻の心配ごと
赤ちゃんは、早くも目を開けようとするけれど、蛍光灯の明かりがまぶしいようです。体重を量り終えたころには慣れてきて、空腹そうにしていました。
それから30分後には、元気におっぱいを飲んで、おなか一杯になって眠たそうにしていました。
僕は、こういう幸せな光景を、常に思い描いてきました。そして、ようやく、たどり着いた。まだ出発点だけれども。
ずいぶん前に、妻が心配して、ぼくに言いました。
「おかしな子が生まれてきたら、どうしよう。」
妻は、難病の可能性のある病気を抱えています。生まれてくる子が大丈夫なのか、自信を失っていたのでした。
大丈夫だよとか、不安を吹き飛ばすような言葉はでてきませんでした。
どんな子が生まれてくるかなんて、世間的にいえば、神さまが決めること。
だけど、ぼくがおぼろげに覚えている、この世の中の本当の仕組みからいうと、それは生まれてくる本人が、決めてきたことだから。
ぼくは、ぼくのまわりで起こることがすべて、ぼくの責任だということを信じています。
だから、言えることはひとつしかないんです。
「生まれてくる子が、たとえどんな子であっても、ぼくは全力で受け止めるよ」
このの一言を口にしたとき、最初にぼくがの目から涙が出ました。
妻は、僕と同じように泣き出しました。
しあわせには、いろんなかたちがあるんだなって思います。
いちばんの心配だった逆子を乗り越えたのに、人間は欲深いですね。
だからこんな約束をしました。
余分な心配をしないこと。
想像もしないこと。
赤ちゃんを信じること。
赤ちゃんは、僕らが信じたとおりに生まれてきてくれました。
それが、ぴなちゃん。
僕らは、この子を全力で育てて、もうすぐ11歳になります。