人は自分のためにウソをつくと、地獄に落ちるんだよ。
他の人のためにウソをつくと、地獄に行くんだよ。
斉藤一人さんは、こんなことを言いました。どこがちがうんでしょう?
他人のためにウソをついた人は、ちゃんと、お地蔵さまが見ている。
他人のために、ウソをついて地獄に行きなさい!
お地蔵さまが助けてくれる。ついでに誰かを、かついでおいで。
お地蔵さまとやんちゃ坊主
木村くんという、やんちゃ坊主がいた。
キムラだけに、キブンにムラがあるからな。
学校の先生たちはみんな、やっかいな子だと思っている。
テストの成績も、ぜんぜん良くない。
そんな変わった子だけれど、ぼくは、あることを発見した。
その子たちと7人で、小さな山の頂上まで、走って登ったときのこと。
みんなは、全力で走る。ぼくは、ときどき歩く。
途中の見晴台で、みんなはぼくを待っていてくれた。
一息つこうとすると、みんな、先に行ってしまう。
その子たちの後ろ姿を見送っていると、変なことに気が付いた。
木村君の行動が、おかしい。
道端のお地蔵さまのまえを通るとき、彼は必ず、横っ走り、というか、カニっ走りになる。
「パパン」と手をたたく音がして、カニっ走りのまま手を合わせてる。
というか、そんな横っ走りのお祈りなんて、見たことがない。
すかさず、まじめな自分が、こんなことを言う。
ところが、ゆるーい自分が、こう言うのです。
言い訳になるけれど・・・
その山道には、30を超えるお地蔵さまがいて、全部のお地蔵さまに手を合わせていたら、みんなに置いて行かれてしまうのです。
そんなわけで、ほとんど見て見ぬ振りをして走っていたのでした。
ぼくは急に元気が出て、一気に頂上まで、駆け上がることができた。
山の上の売店で一休み。
大評判のメロン味のソフトクリームをみんなにふるまい、ぼくはさっさと降りてきた。
そう言いながら、ぼくは全力で降りる。
ほどなく、彼らに追いつかれた。
木村くんは相変わらず、ひとつ残らず、お地蔵さまに手を合わせていく。
見ているうちに、冷たい石のお地蔵さまが、あたたかく笑っているように思えてきた。
分からなかった問題の「解答」を見たような気持ちでした。
目から、汗がつーっと、こぼれてきた。
それ以来、お地蔵さんの姿を目にするたび、背筋がしゃきんと伸びるようになって、おじぎを欠かすことがなくなった。
ふもとに着くと、まっさきに木村のところに駆けよって声をかけた。
お地蔵さんひとりひとりに手を合わせて。
横っ走り、だったけどな。
おばあちゃんが「お地蔵さんを置いた人に感謝しなさい」って、言ってたんだ。
その言葉が、心にガツンとしみた。
おばあちゃんも、すごい人だな。
ただの石の像に手を合わせる日本人を、おかしいと思うみなさん。
実は日本人が手を合わせるのは、それだけではありません。
子どもが作った折り紙の像にも、異国の人の信仰の言葉にも、本気でお祈りします。
私たち一人ひとりが、神さまの傑作であることを、間違いとよぶ人はいないでしょう。
一人ひとりが心を込めた想いは尊いのです。
そう信じている日本人はこれからも、いなくなりません。
木村くんはやっぱり、ただの変わってる子ではなかった。
一年半後。
期待もされず、無理でしょとまで言われながら、国立大の教育学部にストレートで合格。
今頃は、面白い先生になっているに、違いありません。
そう思ったできごとです。
こころの掃除が世界を変える
「世界」じゃあ、ないねぇ。
憶えてる?
「いま、ここ、自分」だけなのじゃ。
「探すのはムダよ!まず掃除しなさい」
すごいね。
掃除をすると、見えるようになるんだって。
すっきり!
ぴなちゃんのダメ出しがあり、記事を3つに分けました。